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2013年1月26日 (土)

VAMP

1996年、前作『true album akina 95 best』から1年ぶりにリリースされたのはわずか4曲入りのミニアルバム『VAMP』だった。
詞・曲はそれぞればらばらなクリエイターによるものであるが、クラブ系のサウンドで統一されていて、耳に心地よい。
しかしこのアルバム最大の特色は中森明菜がかつてないほどセクシャルなことであろう。
1曲目の『PRIDE AND JOY』は岡田陽助のギターをスパイスにミディアムテンポで展開される演奏をバックに明菜のアンニュイな歌声が溜息のように響く。
「Kiss してよ ソコ」のリフレインがなんとも悩ましく、「騒がしい 毎日は カギをかけて 締め出すから」という部分でサウンドがフェイドインするのもしゃれている。
2曲目の『EGOIST』はきわどい内容の歌詞をやや上から目線で歌う明菜のヴォーカルが格好良い。
「You can't say you love me / You love what you're doin' to me」のサビはさすがに上手いなぁとうならせられる。
このアルバムではもっとも明菜らしい曲かもしれない。
但し、最後の「すれ違うだ〜け〜」の部分ではビブラートをかけるすれすれのところでセーブしているのが大人っぽい。
3曲目『CRESCENT FISH』は退廃的なサウンドに乗って無表情に歌われるクールな曲。
こういう曲では本当に明菜の低音のヴォーカルが生きるものだと思う。
「WE'RE JUST FALL IN LOVE」から始まるサビはすごく魅力的で、5分弱のこの曲だが、20分くらい続けば良いのにと思わせる。
4曲目はこのアルバムで最長の『METROPOLITAN BLUE』で、ややジャジーな演奏にのって歌われる。
ここでの明菜の声は他の曲と違って優しさにあふれたもので、噛みしめるように淡々と歌っているのを聴いていると、こちらの気持ちも穏やかになってくる。
はじめてこのアルバムを聴いたときは、あまりにも刺激がないこの曲の良さが分からなかった。
何度も聞いているうちにしみじみと沁みてくるような、そんな渋い曲。
このミニアルバムが次作『SHAKER』(傑作!)につながるものであることは間違いないが、ここに表現されたセクシャルな部分が最新作である『DIVA』に受け継がれていることのほうが重要だろう。
現在再販されていないようだが、中古屋で見つけてたら絶対買っておくべき1枚だと思う。

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