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2012年12月21日 (金)

中森明菜REVISITED

中森明菜がすごく良い。

何をいまさらと言われるかもしれないが、今年になって、正確には今年の夏に、その良さに気がついたのだ。

私のまわりの人間に、中森明菜のことを聞いてみると、一様に80年代後半のアイドル時代(実際はそんなに簡単なものではなかったようだが)として認識しているみたいで、懐かしいねといった感想を持ってる人ばかり。

私自身も昔はMILKY-WAY(当時のファンクラブ)に入会していたりするのだが、実は89年に明菜が休業していた時期の入会で、実際のステージには行っていない。

その後、いろいろあってファンクラブの運営が何度か変わっていったので、いつの間にかほったらかしてしまっていた。

CDもBESTの3枚と「CRUISE」「WONDER」、LDが数枚という、とてもファンだとはいえない状態であった。

それから数十年、今年の夏にFacebookの友人がたまたまYouTubeの動画をシェアしていたのを見て、びっくりした。

それはPARCOシアターでのライブからカルメンマキ&OZの「私は風」をカバーした中森明菜の動画であった。

PCの小さな画面の中で、私の記憶よりずっと華奢になった明菜が絞り出すように絶唱していた。

観客に向かってではなく、自分自身への祈りのようなその姿と声はアイドルなどとはかけ離れたものだったが、そこにはまぎれもないひとりのアーティストが存在していた。

私の知らない90年代以降の中森明菜の軌跡を辿らなきゃならない。

そんな使命感をもってCD、DVDを収集しはじめたのが8月に入ってから、中には廃盤になっているものもあり、中古屋などで探したりしながら時系列バラバラに聞き込んだ。

ご存じの方も多いだろうが、90年代以降、中森明菜はオリジナルとは別に「歌姫」シリーズとしてカバーアルバムを何枚かリリースしている。

昭和歌謡、フォークソング、演歌など、実に幅広いジャンルの曲を歌っているのだが、歌謡曲大好きな家人に聞かせてみたら「声出てないね」のひと言。

家人は昔の「Desire」とか「北ウィング」などの明菜が良いと思っている人なので、なおさらなのだが、私も最初聞いたときにはちょっと不安になってしまった。

それほど、アイドル時代とは声質も歌い方も違っているのだから。

実はここに到達するまでの様々な試みを知らなければ、今の中森明菜を理解することは難しいのだ。

過去のファンがちょっと目をはなしていた間に、当の明菜はどんどん進化していってしまったわけで、リアルタイムでついて行けなかったものは置いてけぼりをくらってしまった。

それが彼女を過去のアイドルとしてしまっていることが残念でならない。

幸か不幸か、中森明菜は現在歌手活動を休止している。

今こそアーティストとの距離を縮めるには絶好のチャンスじゃないかと思う。

続く

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