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2006年10月28日 (土)

Voice of Fascination

かつて大貫妙子の歌声が好きでファーストアルバムの『グレイ スカイズ』から8作目の『カイエ』まではほぼリアルタイムで聴いていた。
1980年に4作目の『ロマンティーク』が発売され、その当時私自身もヨーロッパに傾倒していたこともあって、そのサウンド・歌声に魅了されたものであった。
オープニング曲こそ当時のテクノサウンドに多少の違和感を覚えるが、2曲目以降の展開はそれぞれがフランス映画のトレーラーを見ているような素晴らしさ。
4曲目の「若き日の望楼」、5曲目「BOHEMIAN」、7曲目の「ふたり」は私にとって今でも特別な楽曲である。

翌年に発売された5作目の『アヴァンチュール』ではさらに洗練された印象を受けた。
前作のやや気負った感じが取れて、歌声もしなやかさを増している。
また、変な言い方だが、女の子っぽい可愛らしい感じが加わったように思えるのもこのアルバムからだ。
(この方向が次作の「ピーターラビットとわたし」のようなメルヘンっぽい楽曲に繋がっていくのである)
25年前の作品であることが信じがたいほど、このアルバムには時代を超えた普遍性がある。
ところどころに散りばめれらた映画音楽のエッセンスにニヤリとしつつも、アレンジの妙と各楽曲のセンスの良さは感心するばかり。
大貫妙子の代表作であり、最高傑作といっていいのではないだろうか。

現在も独自のスタンスで活動されているようなので、そのうちまた最新作までを通して聴いてみる機会を持ちたいと思う。
以前に室内楽をバックに歌うという形式でコンサートを開かれたことがあったが、タイミングが合わずに聞き逃してしまったことがとても残念である。

大貫妙子のことを突然書いたのにはわけがあって、それは最近聞きこんでいるSalyuの歌声がときおり大貫妙子を彷彿とさせるためである。
現在公開中の映画『地下鉄(メトロ)に乗って』の主題歌「プラットホーム」が頻繁にオンエアされているSalyuであるが、初めて彼女の歌声を聞いたときに久々にドキリとさせられた。
それは身体の深いところに届いたと言っても良い感覚であった。
アルバム『landmark』は昨年の発売であるが、楽曲の配列に多少の欠点はあるものの、それぞれのパフォーマンスが素晴らしい。

その後のシングルリリースである「風に乗る船」「Tower」「name」、ユニットBank Band with Salyuでのリリース「to you」等ですっかり名前を知られるようになったが、近々ホールでの全国ツアーもあるようなのでさらなる飛躍が期待される。
ひさびさに歌声で世の中を変えることができるように感じるアーティストなので、マイペースを保ちつつ楽曲を吟味して活動していってもらいたいと願う。

Gg

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コメント

>さかなさん
本文でも書いたけど、Salyuのアルバムの楽曲はすごくいいですよ。
シングルにもなっている「彗星」が力強くて一番のお気に入りです(・ω・)

投稿: Reザジ | 2006年10月28日 (土) 21時49分

うちの奥さんが大ファンで、「都会」「メトロポリタン美術館」は何度カラオケで聞かされたことか・・・

Salyuさんとはプロデューサーの小林武史さん繋がりですかね。
まだBank Bandしか知らないんですけど、アルバムを聞いてみたくなりました。

投稿: さかな | 2006年10月28日 (土) 18時25分

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