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2006年2月10日 (金)

君に捧げるラブ・ソング

room川仁忍という写真家がいた。
1945年生まれの彼は日大芸術学部在学中にドヤ街の労働者を撮ったドキュメンタリーで日本写真家協会新人賞を受賞したが、1979年にまだ34歳という若さでこの世を去った。
彼は1968年に岡林信康と出会い、死の直前まで彼の写真を撮り続けた。
それが川仁忍のライフワークであった。
二人は被写体とカメラマンという関係を超えて親交を深めていった。

クモ膜下出血で倒れ、病床にあった川仁忍を見舞った岡林信康は何も言えず、ただ立ち尽くすのみであったが、その思いをひとつの歌にした。
1979年のアルバム『街はステキなカーニバル』に収録された「君に捧げるラブ・ソング」がその歌である。
ちなみにこのアルバムのジャケット写真は、医師から止められていたのもかかわらず
「(岡林の写真は)自分が撮る」と言ってきかなかった川仁忍によるものである。

悲しみにうなだれる 君を前にして
そうさ何も出来ないでいるのがとてもつらい
せめて君の為に歌を書きたいけど
もどかしい思いはうまく歌にならない
今 書きとめたい歌
君に捧げるラブ・ソング

君の痛みの深さは わかるはずもない
何か二人遠くなる 目の前にいるというのに
そうさ僕は僕 君になれはしない
ひとり戦うのを ただ見つめているだけ
今 書きとめたい歌
君に捧げるラブ・ソング

二人はためされてるの 君は僕の何
これで壊れてゆくなら 僕は君の何だった
何も出来はしない そんなもどかしさと
のがれずに歩むさ それがせめてもの証し
今 書きとめたい歌
君に捧げるラブ・ソング
今 書きとめたい歌
君に捧げるラブ・ソング

PS. 1991年、川仁忍の写真と岡林信康の文による『伝説 信康』が小学館より発行されたが現在は絶版となっている。

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コメント

30年近くたった今、改めて岡林信康と云う稀有な才能を感じています。
ハンドルネームのまま、元オフコースのヤスさんが大好きですが、岡林さん、斉藤哲夫さんも大好きです。

ラブソングと思っていた曲が、実は友情・友愛の思いがこもっていたと知って、さらに感動しました。

ただ、この曲をアップして聴かせていただけた事に感謝です。ありがとうございます。

投稿: ヤスさん至上主義 | 2009年5月10日 (日) 20時27分

題名:本文の流用と本URL掲載の件

突然、申し訳ございません。

自分のライブラリーである、
岡林信康氏のLP『街はステキなカーニバル』に
収録された「君に捧げるラブ・ソング」をデジタル化してyoutubeに掲載する際、本文の流用と本URLを
掲載させていただいております。m(_ _)m
おゆるしください。

投稿: EuclidisJAPRockBand | 2008年8月11日 (月) 21時02分

>Cacaoさん
私は初めてこの歌を聴いたとき、なんて甘いラブソングだろうと思いました。
もちろん、歌の背景のエピソードなど知る由もなかったのですが。

この歌を聴かされた川仁さんは「女の子に受けそうな曲だな」と岡林さんにぼそっと言ったそうです。
もちろんこの歌の意味を知っていたには違いありませんが。

投稿: Reザジ | 2006年2月11日 (土) 00時35分

こんにちは。
岡林信康さんの事は松山千春@大昔、ちょっとファン として存知るのみですが・・・
川仁忍さんとのエピソード、そして、この歌には、じ~~んと来ますねぇ。

>二人はためされてるの 君は僕の何
>これで壊れてゆくなら 僕は君の何だった

これは、とても多くの人が経験する想いのような気がします。(少なくとも私も…)

>何も出来はしない そんなもどかしさと
>のがれずに歩むさ それがせめてもの証し

でも。これを続けることが苦しくて、つらくて、いつも中途半端にして何かに逃げて…そして、後悔と共に、再び、舞い戻って…その、繰り返しをしてしまうのです。
 

投稿: Cacao | 2006年2月10日 (金) 23時30分

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